似た言葉ですが、両者をしっかりと区別して認識することが大切です。

「収益・費用」は、儲け高であり税金の対象ともなる「利益」を計算するための要素で、「売上・経費」と類義語と言えます。

計算は、「収益-費用=利益」となり、損益計算書に現れます。

 

一方、「収入・支出」は、お金(現金)が入ってくることと出ていくこと、つまり「入金と出金」です。

計算は、「前月(期)繰越額+収入-支出=次月(期)繰越額」となり、貸借対照表に現れます。

 

前者ばかりに意識が向く人は、「損得発想の人」と言えます。「儲かるか儲からないか」「損するか得するか」「税金をいかに減らせるか」などにばかり意識が向く人で、目先偏重型。長い目で見ると「失敗系の人」です。

後者の意識が強い人は、「キャッシュフロー重視の人」と言えます。「資金繰りに余裕を持たせたい」「会社経営を安定させたい」「新規投資のできる体力をつけておきたい」といった意識の強い人で、未来志向型。長い目で見ると「成功系の人」です。

「どちらに強く意識を向けるか」の違いが、財務の見方や経営の内容に差異を生み出します。