棚卸の意味・目的

棚卸(たなおろし)とは、月末や決算日などに残っている(売れていない)商品や製品などの在庫の数を数え、単価を掛けてその金額を計算することをいいます。棚卸はその作業が大変なあまり、毎月行うことを避けようとする会社も見受けられますが、棚卸には重要な意味・目的があります。

一つは、損益を正しく把握することです。在庫を考慮しないと、例えば小売業の場合、単に「売上高-仕入高」で売上総利益(粗利益)を算出することになり、本来、売上原価から控除すべき月末の在庫高も原価に含めて計算してしまうことになります。

また、資金繰りへの影響を把握することにもつながります。支払サイトにもよりますが、在庫が残っているということは、お金は既に仕入先に払っているが、未だお金にはなっていない(売り上げていないから)ということですから、どれだけ資金繰りにマイナスの影響を与えているのかがわかります。なぜそのような状態になっているのか?今後はどうしたらそのような事態にならないようにできるのか?などを考えるきっかけになります。

他にも、在庫を意識することで、管理コストや商品の陳腐化、盗難や不正の防止などの課題に目を向けることにもつながります。

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