雇用契約と業務委託契約
人が仕事をし、その報酬を受け取る場合、大きく分けて2つの契約形態があります。「雇用契約」と「業務委託契約」です。「雇用契約」は雇用主と労働者間の契約、「業務委託契約」は独立した事業者間の契約、ということになりますが、働き方や仕事の出し方も多様化し、どちらの契約形態かをはっきりと区別することが難しくなりつつあります。ここでは、その二つを分ける判断基準について、いくつか見ていきましょう。
・勤務場所や勤務時間の拘束があるほど、雇用契約の性格が強い
・業務に必要な機械、設備などを会社が負担しているほど、雇用契約の性格が強い
・報酬が結果よりも時間に対して支払われるほど、雇用契約の性格が強い
・業務に対する指揮命令があり、その程度が強いほど、雇用契約の性格が強い
・業務に高い専門性がなく、代替性があるほど、雇用契約の性格が強い
これらの判断基準に照らして契約形態を適正に判定し、それに見合ったルールや処遇を決めていくことが大切です。